京仏具 千有余年の老舗 真言宗各本山御用達・密教仏具専門店
この度は、本堂の荘厳をご拝命いただきました。
以前に持仏堂の荘厳をさせていただいた時には、宗林寺様から「シンプルであること」というお題をいただき、頭を抱え込んだものでした。
ひとしきり悩んだ結果、それはただ華美な装飾を排した仏具のことではなく、強度と恰好という相反する命題を両立させることこそ宗林寺様の望んでおられることであるという回答を導き出したのであります。田中伊雅渾身の荘厳仏具をお納めしました折には、心底安堵いたしました。
前机・焼香机の足は大きく膨らませ、木地の出来不出来が重要な鍵を握る、木地師の職人気質を呼び起こすものとなりました。また他の意匠においても、強度に重きを置けば無骨に映り、姿を追いかければ倒れる、そして漫然と造れば手間が一気に増えてしまうという状態であったのでした。
また、このたびはご本堂に、宮殿修復並びに須弥壇を新調、またその奥にある裏堂には須弥壇と雛壇に加え、大日如来並びに両大師を安置する厨子。等々のご下命をちょうだいいたしました。
宗林寺様、ありがとうございました。